お茶の花は秋に咲きます。
お茶の木は椿科なので
白椿のようなルックスで、
サイズは親指よりちょっと大きいくらい。
花びらよりも花芯の方が大きいかな?といった感じ。
お茶の花って珍しいんです。売ってる茶農家は多分ほとんどいません。
どうしてか?
いろんな方から聞いたのは、
花実がつくということは
「子孫を残そう」とすることなので、もちろん栄養は花実に使われるため
茶の木が弱ってしまう。(弱ってる木に咲くとも言われます)
そうすると茶葉に養分が行かなくなってしまいます。
そもそも、茶の花が咲く、ということは
茶の木が子孫を残そうとするくらいに成熟してきているということ。
人間が成人すると、背丈が伸びるのが止まるように、
茶の木も花実がつくくらいになると、
新芽の萌芽の数や芽の伸びが穏やかになります。
茶の新芽の収量は農家の収入に直結するので、
一般に花がつき始めた茶の木は、深く刈り込みます。
そうすると、根の深さに比べて地上の部分が少なくなり、
茶の木は若返ってまたぐいぐいと新芽を伸ばすようになります。
もちろんうちの茶園もそうしています。
がしかし、茶の木ってこんなに元気いっぱいやけど
人間の都合でガッチリ刈りそろえられてるよなー。
と、ふと考えまして。
「好き放題に成長した茶の木々が見てみたい」と思い
今、茶園の一部で「お茶の林エリア」を作っています。
そのエリアは、お茶はかまぼこ型をしておらず
果実園のように、一本一本の木を管理するように
茶の木を管理しています。(まだその途上ですけど)
そこは、それはそれは花が満開に咲きます。
弱ってる感じは全然しません。なんか圧倒されます。
蜜源になるようで、あまーい香りが漂って、
ミツバチがブンブン飛んでます。
お茶関係の人もこのエリアを見学すると結構びっくりされます。
放棄園でもない茶園で茶の花が満開とか確かにないですから(笑)
その茶の花の蕾を一つ一つ手で摘んで、
風を当てて乾燥させました。
お湯で淹れて飲むと、優しーい甘味が出ます。
一袋3gでティーカップ2杯分(500〜600ml)お召し上がりいただけます。
味が強くないので、他のお茶などとお好みで合わせても楽しめます。